緊急地震速報

2018/01/05の昼前に関東に緊急地震速報が発信されたが、これは2箇所(茨城と新潟)で同時に小さな地震が起きたことから誤判定した誤報だった。

緊急地震速報アルゴリズムは以下のページに書かれていた。

緊急地震速報の概要や処理手法に関する技術的参考資料
気象庁地震火山部 平成28年12月13日
http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/katsuyou/reference.pdf

詳しく書かれていて勉強になる。

  • まず本質的に地震検知が難しいことが分かる。緊急地震速報地震の発生前に送られることから、なにか地震予知してるように思いがちである。しかし、震源に近い観測所がP波(本振前の揺れの始まり)で検出した地震情報を、まだ地震の揺れが到達していない地域に送っているものであって、あくまで既に起きた地震である。
  • 上記資料より全体図は次のようになっている。


  • IPF法では複数の観測所の情報からもっとも尤度の高い震源を決定する。IPF法は複数の震源であることも考慮されたものだが、今回は2箇所で同時に発生した地震が一つの大きな地震とみなされたようだ。これはfalse-positiveとfalse-negativeのどちらのリスクを優先するかという方針に依存するように思う。普通には誤報するより大地震の見逃しの方がよくないと考えるので、誤報があるのはまあ仕方ない。

  • 緊急地震速報の電文から判定に使った情報が分かるらしい。今回はどれだろう。スマホへの通知には震度は無かったような・・・