E3

後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 任天堂がE3で次世代ゲーム機Wii U」を発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20120607_538191.html


任天堂が、今回、カジュアル層の掘り起こしをそれほど強調しないのは、ゲーム機には、その部分ではもはや利がないことを認識しているためかもしれない。任天堂がせっかく掘り起こしたカジュアルゲーマー層は、その後、スマートフォンなどモバイルデバイスの台頭やソーシャルゲーミングの興隆で、任天堂プラットフォームから掠われてしまった感がある。それどころか、任天堂以上の勢いで、そうしたモバイルデバイスが新ユーザーを掘り起こしている。

 こうした状況では、ゲーム機メーカーがその強味を出せるのは、むしろゲームらしいゲームを、よりよい操作体系で遊ばせることにある。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)はそう判断してPS Vitaではスマートフォン的なアプローチに一定の距離を置いて原点のゲーム機に回帰した。任天堂も同様に、よりゲーム機らしさを出すという方向に向かっているのかもしれない。

後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 ハードの枠を取り払ったMicrosoftの新Xbox戦略
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20120605_537785.html

後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 CPUの設計思想の違いが反映されるKinectPlayStation Move
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20100913_393425.html


こうした処理の演算量は膨大になるが、Cell B.E.の特性とそれを活かしたソフトウェアアルゴリズムで、占有率を抑えている。Cell B.E.のSPUは3.2GHzで動作する128-bit SIMDエンジンで、認識処理のようなストリーム処理に最適化されている。PlayStation MoveのRGBカメラからのデータは8-bit RGBデータ(各色8bitsの3値)なので、RGBを16要素づつ1サイクルで処理できる。データをコンバインすることで、演算スループットを引き上げている。

 このように、PlayStation Moveは、特徴的なCPUアーキテクチャと、独創的なソフトウェアテクニックを、巧妙に組み合わせている。それによって、余計な機能を一切持たないダムなRGBカメラと、なんの変哲もないスフィアを使うことで、高精度の3次元位置検知を実現(モーションコントローラ側のセンサー類は別として)している。そのため、Kinectとある程度似たようなこと(画像処理によるモーションの認識)をやっても、コストを抑えることができる。

後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 E3で見えて“来なかった”ソニーの次世代PlayStation 4
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20120608_538586.html