法律と法則(メモ)

そこまで言って委員会NPの中で、南シナ海国際法廷の判決について、中国にボディブローのように効いてるといった普通の話が多い中、元横浜市長の中田さんの発言が鋭かった。いわく、次に同様の判決の機会があれば中国はあらゆる手段と金を使って勝つよう工作するだろうと。


つまり、南シナ問題を判決結果を理由に中国を非難している場合、次に別の判決がでれば(たとえ玉虫色な判決であっても)論拠を失ってしまう。
岩礁を埋め立てて島にしても領地にならない」という主張がベースにあるべきだ。


法律はあくまで人間が作ったものであり、物理法則と違って絶対的に正しいものではない。正しいかどうかによらず尊重することに意味がある場合はある。(例えば車道の左側通行のルールなど)。しかし専門家ほど法律を絶対的に正しいと勘違いしている傾向があるように見える。


舛添元都知事の問題で「道徳的にはダメだが法律的には良い」という表現があった。「道徳的でない」「法律に適合している」という2つの事実から、弁護士は「だから問題ない」という解釈をする。しかし普通の感覚なら「だから問題だ」となる。

憲法9条についても、憲法専門家ほど今の憲法の解釈しか頭が回らず、どうあるべきかの話と噛み合わない。例えば9条は周辺国が武装しないことが暗黙的前提なのだから、すでに全体崩れている以上論理的に成立しなくなっている。